あちらこちらから、大学の合格実績が出ているわけですけれど、北海道は北大をその中心として考えます。ですので、2017年版の北大の合格実績から各高校の実績を考えてみたいと思うのですが、なぜ、現役かというと素直に高校の実力を見る目安だと思うのです。例えば、東大が1名出たとしてもそれは高校の実力とは言えません。浪人かもしれない。そして、その子だけがその高校の中で図抜けてできただけかもしれないのです。まずは主要、高校の合格者のランキングを見ると。
札幌圏のみです。
人数
札幌北 128名 88名 (66.9%)
札幌南 112名 75名 (68.7%)
札幌西 86名 49名 (56.9%)
札幌東 66名 44名 (66.6%)
札幌開成 48名 38名 (79.1%)
札幌旭丘 36名 20名 (55.5%)
北広島 25名 18名 (72.0%)
札幌光星 25名 17名 (68.0%)
北嶺 21名 12名 (57.1%)
札幌第一 20名 14名 (70.0%)
札幌国際情報16名 10名 (62.5%)
右の数字は現役合格者数です。西と東の間では20名の開きがあるにもかかわらず、現役生になるとほとんど数値が変わらない状況なのです。開成の数値はある意味最高になる可能性があります。今後は中等教育学校の開講のあおりを受けた超低倍率期間にゴズモサイエンスは突入しますので。昨年躍進した札幌第一が大きく数を減らしています。一方、北広島はこの中で唯一合格ラインは道コンのss50台(ss59)。むろん、今の数値ではありません。今年の現役生が、入試を受けた当時のものです。内部でどれだけ努力させているかがわかる結果だと思います。国際情報も実施的な特進クラスである普通科が80名しかいませんから。かなり頑張っているのではないでしょうか。数字のみに目がいくと、本当の実力がわかりません。
では、北広島がどれほど努力させているかということがわかるデータを提示しますと、
立命館慶祥 ss64 現役合格者数 8名 全合格者数12名
月寒 ss60 現役合格者数 5名 全合格者数13名
手稲 ss59 現役合格者数 6名 全合格者数12名
立命館はさらに、中学からのspコース初年度でした。個人的な感想としては、中学受験からでも受けなければならない学校とどうしても思えません。では、北嶺はどうかというと卒業生が120名ほどという点とそのほかの難関大学に合格する比率が高いので、逆に北大という観点でとらえることのできない学校だと考えています。立命館は全卒業生から考えても3%しか、現役で、北大には合格しません。
月寒の凋落ぶりはある意味、凄まじいものがあります。内申でBからCランク、SS60必要な学校であるにもかかわらず、北大への現役合格は2%未満。それならば、北海の特進(SS56 10/11)の方が可能性は高いといえるでしょう。以前から言っている通り大学の合格実績、しかも、北大の合格実績が高校の実力のすべてではありません。塾とは基本的に考え方が違うのですが、今の各高校ごとの教育システムを比較すれば、おそらくこうなるだろうなという結果しか出てきません。ある意味今年の実績は僕にとっては予想通りでした。教える内容は、カタログスペックではない。説明会やパンフに書いてあることは、カタログ上のスペックであり、その子その子に応じた最適な内容であるかはわからないのです。それを、情報として伝えられない学校や塾に通うというのは不幸であるとしか言いようがないかなと思います。
塾は勉強だけ教えていればいいという発想ではなく、その子の5年後、10年後をイメージしていろいろなことを伝えられる存在でなくてはならないと思っています。