札幌の中学受験についてちょっとお話。現在まで。

仲良くしていただいている中学校、高校の先生からお聞きした話です。
北嶺の下のラインは少し下がっていないかな?ということでした。

札幌日大のスーパーアクティブに不合格で、北嶺に合格という生徒が今年は10名以上いたそうです。(裏どりしてあります。)中学受験全体の受験者、北海道におけるものが若干下がっているのかもしれません。どんな場合に、私立中学の受験レベルが上がるかといえば、一番端的なのが公立高校の大学合格実績が低迷する、あるいはレベルが下がる場合。それと大きな大学入試制度改革が行われた場合です。例を挙げれば、東京都や兵庫県などに、総合入試選抜が導入されたとき、ぐんと私立中学受験がレベルアップしています。また、学区の細分化も中学受験を後押しする力となります。逆に言えば、公立高校に元気がある場合は、そちらを志望する生徒が増えていきます。最近、札幌南がうまく合格実績を出していますので、その流れが影響を及ぼしている可能性はあるかもしれません。ただ、公立高校のレベルにも格差が広がっているという話もあります。こちらはまた別の機会があればと思います。
近畿や東京からの受験生も北嶺には多いですが、最終的にここをターゲットとする生徒は10名前後、あくまでも、道内や札幌市内での戦いであることには変わりがありません。

また、問題は北嶺の理社重視への転換もトピックといえるでしょう。これまでの配点が国・算各100点、理・社各50点だったものが、国・算120点、理・社各80点となります。つまり、国語・算数が1.2倍になったのに対し、理・社は1.6倍となりました。これは、理社が得意な方に対する朗報ですが、むしろ救済されるのは国語が苦手な生徒でしょう。道コンなどの分析と異なりますが、北嶺の国語は難しいのです。指導できる教員も限られていると思います。記述の比率が近畿圏、首都圏と比較しても高く、時間内で正確な内容を書ききるためには相当な頑張りが必要。正直、武蔵や麻布向けの特訓でもいいような気がします。それに比べると、算数は四谷大塚ではオーバーキルじゃないかと思います。あくまでも僕の感想ですが、確かにフィボナッチ数列とかも扱われますが、全体の出題としては素直かな。だから、国語の最高点も80を超えないという状況になるわけです。その失点を理・社でカバーできる。これまでは、国・算どちらかが著しく苦手な生徒に合格の可能性は低かったわけですが、努力次第で手の届く可能性は高くなったといえるでしょう。このようなことを言わなくても合格できる生徒を集めた塾が、実績を上げるわけではあるのですが。むしろ、そのような生徒をいかにして集めるかが、大手の塾の腕だとさえいえる。これは、首都圏でも、近畿圏でも変わらぬ真理ではあります。零細である当塾は今いる生徒さんにベストの指導を提供することしかないのです。

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